時間表現に使われる前置詞④für/überなど

前置詞

時間の前置詞には、いくつか種類があります。

  • ”何日、何時”のように時間のポイント一点を指すもの→um am im
  • ”何時(月)から何時(月)までや、何月以降〜”など範囲を示すもの。→von-bis seit ab zwischen
  • ある時間的ポイントよりなのか、なのかを示すもの→vor nach
  • 時間の「枠組み」「範囲」を示すもの→ während/innerhalb/außerhalb

そして今日説明するのは、動作の期間や、同時進行を表す表現である、für, über, in, bei(beim)を整理します。

これらの前置詞は、一般的な用法とは少し違うかもしれません。

例えば、fürと聞くと、”〜のために”と思いつきますよね。この記事では時間的表現に使われる前置詞として、”〜の間”という使い方の説明です。


■ für(〜の間)

一定の期間「あらかじめ決まっている期間」や「これからその状態が続く期間」を説明する際によく使われます。

  • für + 4格

fürは「数」に関係する言葉とセットで使われるのが定番です。

  • für 3 Tage(3日間)、für 10 Minuten(10分間)など

また、「数日」「しばらく」といった、具体的な数字を含まない期間を表す名詞や副詞的な表現もよく使われます。(”会議の間”や”休暇の間”などのイベント名を使う場合はwährendを使います)

  • für einige Tage (数日間)
  • für kurze Zeit (短い間 / 短時間)
  • für immer (永遠に)
  • für einen Moment (一瞬の間 / ちょっとの間)
  • für das ganze Leben (一生の間)

例:
Ich bleibe für zwei Wochen in Berlin.
(2週間ベルリンに滞在します)

Er hat das Zimmer für drei Tage reserviert.
(彼はその部屋を3日間予約しました。)


■ über(〜にわたって)

長い期間・継続のニュアンスüber を使って「〜にわたって」という期間を表す場合、「ある期間をまるごとカバーする」「その期間ずっと」というニュアンスになります。

  • über + 4格

über は

・über + 期間(前に置く)
・期間 + über(後ろに置く)

どちらの形でも使われます。

die Nacht über (一晩中)
das Wochenende über (週末の間ずっと/週末にわたって)
den ganzen Tag über (一日中/一日にわたって)

「〜を超えて」という本来の意味から派生して、文頭などで über + 期間 とする場合は「〜以上の期間」という意味になることが多いです。

例:

  • Über einen Monat hat es geregnet.
    (1ヶ月以上にわたって雨が降った。)
  • Über Jahre hinweg haben sie sich nicht gesehen.
    (何年もの長きにわたって、彼らは会わなかった。)
  • Ich habe über ein Jahr Deutsch gelernt.
    (1年以上ドイツ語を学びました)

“für” と”über”の違い

「期間の長さ」を言う点は同じですが、受ける印象が少し違います。

  • für 3 Tage(3日間):
    「3日分」という枠(予算や予約のようなイメージ)を指します。
  • über 3 Tage(3日間にわたって):
    「その3日間という時間をずっと通り抜けて」という継続のニュアンスが強くなります。 

■ in(〜後に)

時間の表現の中でも非常によく使われるもので、「今から〜後に」という未来の時点を表します。

  • in + 3格

この in は、発言している「今」を起点にして、その時間が経過した時に何かが起こる、という時に使います。

日本人がよく間違えやすいポイントですが、この in は「〜という期間の中(以内)で」という意味ではなく、「その時間が経過したくらいの時点」を指すのが基本です。

  • in 5 Minuten = 5分経った時に(5分後に)
  • もし「5分以内に」と言いたい場合は、innerhalb von 5 Minuten という別の言葉を使います。

例:

  • In einer Stunde bin ich wieder da.
    1時間後に、私はまたここに戻ってきます。)
  • In zwei Tagen fängt der Urlaub an.
    2日後に、休暇が始まります。)
  • In einem Monat ziehe ich um.
    1ヶ月後に、私は引っ越します。)

■ bei / beim(〜しているとき)

「〜している時に」「〜の際に」という、動作の同時性を表すのにとても便利な表現です。

英語の “while doing” や「〜中に」に近いニュアンスで、日常会話で非常によく使われます。

  • bei + 3格
  • beim = bei dem

ドイツ語では、多くの動詞は、頭文字を大文字にすることで名詞化できます。この形は中性名詞(das)になります。

例:
essen → das Essen(食べること/食事)
kochen → das Kochen(料理すること)
arbeiten → das Arbeiten(働くこと)

beim + 動詞の名詞形(中性名詞) という形になるとこうなります。

  • beim Essen (食事中に/食べている時に)
  • beim Kochen (料理中に/料理している時に)
  • beim Arbeiten (仕事中に/働いている時に)

例:
Beim Essen sehe ich oft fern.
(食事をしながらよくテレビを見ます)

ちなみに、「掃除している時に電話が鳴った」のように「〜している最中に」と言いたい場合どう言えるでしょうか。beim Putzenを使って文章を作ってみましょう。

Beim Putzen hat das Telefon geklingelt.
(掃除の最中に電話が鳴った。)

となりますね。


■ まとめ

前置詞表すものイメージ
für期間(枠)「2週間の予定」など、あらかじめ決めた枠を確保する。
über期間(経過)「週末ずっと」など、ある期間の端から端までを覆う。
in未来の時点「1時間後」など、今を起点に未来の1点を指す。
beim同時進行「食べている最中」など、ある動作と同じタイミング

これらはすべて、ドイツ語で「Wann?(いつ?)」「Wie lange?(どのくらいの期間?)」という質問に答える時に使う便利な前置詞です。

それぞれの意味のニュアンス、使い方のルール(3格か4格か)などに気をつけて慣れていってくださいね。

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