語彙や文法を磨くだけでなく、試験官が手元で見ている「公式の採点基準」を把握すること。
それが、Schreibenで確実に高得点を狙うための最短ルートです。
今回は、ゲーテA2公式の評価基準と配点ロジックを簡潔に解説します。
1. 2つのTeilの配点と「指定文字数」
Schreibenは制限時間30分、25点満点の構成です。
それぞれの配点と、公式に指定されている文字数は以下の通りです。
| セクション | タスク内容 | 指定文字数 | 配点 |
| Teil 1 | 日常的なSMSやメールの返信(カジュアル) | 約20語(ca. 20 Wörter) | 10点満点 |
| Teil 2 | オンラインショップやスクールへの連絡(フォーマル) | 約30語(ca. 30 Wörter) | 15点満点 |
時間配分
制限時間は30分ですが、目安として以下のような時間配分を意識するのが公式データに基づいた賢い戦略になります。
- Teil 1(カジュアル): 約10分
- Teil 2(フォーマル): 約15分
- 見直し(スペル・語順チェック): 残り5分
Teil 2はフォーマルな表現(Sie/Ihnenの使い分けなど)が求められる分、文章の組み立てに少し時間がかかります。まずはTeil 1を10分程度でサクッと終わらせ、残りの時間を配点の高いTeil 2にしっかりと投下しましょう。
文字数
- 少なすぎる場合: 指定文字数の「約20語 / 約30語」に対して、書いた文字数が明らかに少なすぎる場合、問題の指示通りの形式で書けていないとみなされ、減点対象になる場合もあります。
- 多すぎる場合(減点なし、ただしリスク増): 逆に、指定の文字数を多少オーバーする分には、文字数そのもので減点されることはありません。ただし、長く書けば書くほど文法やスペルのミスが増えるリスクが高まるため、指定文字数の前後で簡潔にまとめるのが最も安全です。
2. 公式が定める「2つの評価基準(Kriterien)」
試験官があなたの書いたテキストを採点する際、主観で点数をつけることはありません。
ゲーテ公式の採点表(Kriterien)にある、以下の「2つの評価基準」がすべてです。
基準1:Aufgabenerfüllung(タスクの達成度)
問題文には必ず3つの指示(Leitpunkte)が含まれています。 この3つの指示に対して、「漏れなく、すべてに答えているか」をチェックする基準です。
また、相手との関係性やシチュエーションに合った書き方かどうかも、ここで評価されます。
- ポイント: どんなに綺麗なドイツ語で書いてあっても、指示を1つ書き忘れただけで、この基準の点数は容赦なく落とされます。逆に言えば、シンプルなドイツ語であっても、3つの指示すべてに触れていれば、この基準はクリアできます。
基準2:Sprachliche Angemessenheit(言語の適切さ)
A2レベルにふさわしい「語彙」や「文法」が正しく使われているかをチェックする基準です。
細かい文法だけでなく、全体の自然な流れも意外と重視されるポイントです。
- ポイント: 「1箇所のスペルミスで即0点」のような極端な減点方式ではありません。メッセージの「意味(内容)」が試験官にきちんと伝わるかどうかが重視されます。多少の文法ミスがあっても、全体として意味が通じる文章であれば、致命的な減点にはなりません
- ここで重要なのは、”流れ”を重視することです。接続詞を使ってうまく繋げることを心がけると試験官の心象がよくなる可能性大です!
試験官の採点ロジック:5つの評価ランク(A〜E)
試験官は、2つの基準(「タスク達成度」と「言語の適切さ」)に対し、あなたのテキストをそれぞれA・B・C・D・Eの5つのランクで評価します。
一般に公開されている各ランクの定義は以下の通りです。
- A: 要件をすべて満たしている。
- B: ほぼ満たしているが、一部不十分な点がある。
- C: 半分ほどしか満たしていない、または誤りが目立つ。
- D: 一部しか満たしていない、かつ誤りが目立つ。
- E: 内容が少なすぎる、または何も書かれておらず、全く満たしていない。
最終得点(25点満点)への換算の仕組み
採点時は、このA〜Eの評価から、Schreiben全体で「20ポイント(点)満点」の素点が計算されます。
そして、LesenやHörenと同じように、この20ポイントに「1.25」を掛け算した数字が、成績表に載る最終的な得点(25点満点)になります。
【合格ラインへの戦略】 文法が少し苦手で「言語の適切さ」の評価が下がったとしても、問題文の指示に沿って3つのポイントをすべて網羅すれば、「タスク達成度」で高いランクを狙うことができます。 一番避けたいのは、的外れな内容を書いたり、白紙や語数が足りない状態で提出することです。本番では、「問題文の指示をよく読み、関係のある内容を漏れなくシンプルに書くこと」を最優先にしてください。
4. まとめ
採点基準を知っているかどうかで、本番の書きやすさは180度変わります。まずは「3つの指示をすべて埋めること」を最優先に練習を重ねてみてください。
基準はわかったけれど、具体的にどんなフレーズを使って書き始めればいいの?」という実践的なテクニックや、テーマ別の内容については、以下の解説記事でテンプレート付きで徹底解説しています。
評価基準を頭に入れた上でこれらのコツを実践すれば、手堅く高得点を狙えるようになります。本番前に必ずチェックして、強力な武器を手に入れてください。
👉 ゲーテA2・Schreibenのコツ(解説記事一覧はこちら)
次回は、いよいよ最後のモジュールである「Sprechen(話し方)の評価基準と配点」を徹底解説します。お楽しみに!



コメント