ドイツ語の文法大前提の一つに、動詞は文の中に一つ。(2番目)というルールがありますね。
これってなかなか縛りのきついルールなんですが、
そこを乗り越えるための文法がいくつか存在します。
ひとつは、従属接続詞などで副文を作ってしまうこと。
[詳しくはこちら→従属接続詞,dass ,weil]
そしてもう一つは、今回のテーマであるzu + 不定詞(動詞の原型)
「〜すること」「〜するために」など、2つの文章を1つにスマートに繋ぐテクニックです。
今回はその仕組みと、日常会話でよく使う定番パターンをスッキリ解説します。
まずは、一番基本となるこの形。
📌 これが基本のカタチ!
- Es ist wichtig, Deutsch zu lernen.
(ドイツ語を学ぶことは重要です。)
英語のIt is important to learn German.と並び順がほぼ同じです。
違いは、zuの塊を文の最後(文末)に置き、手前に「,(コンマ)」を打つ点です。
基本の「3つの定番パターン」と代表例文
日常会話で zu不定詞 を使うシーンは、主に以下の3パターンに分類されます。
- 【動詞 + zu】:「〜するのを…する」「〜する必要はない」
Ich versuche, jeden Tag Sport zu machen.(毎日運動しようとしています。) - 【名詞 + zu】:「〜する時間・気分がある」
Hast du Lust, ins Kino zu gehen?(映画に行く気分はある?) - 【形容詞 + zu】:「〜することは〇〇だ」
Es ist einfach, diese Frage zu beantworten.(この質問に答えることは簡単です。)
各パターンの詳しい解説&定番表現一覧
基本が掴めたら、日常会話でよく使われる他の表現も見ていきましょう。
① 【動詞 + zu】の定番
これからの行動や、その開始・終了・試みを表す動詞がこの形を作ります。また、brauchen を使った否定の形は重要度の高いフレーズです。
- anfangen(〜を始める)
Es fängt an, zu regnen.(雨が降り始めた。) - aufhören(〜をやめる)
Er hört auf, zu rauchen.(彼はタバコを吸うのをやめます。) - vergessen(〜するのを忘れる)
Vergiss nicht, den Schlüssel mitzunehmen!(鍵を持っていくのを忘れないでね!) - brauchen + nicht / kein(〜する必要はない)
Du brauchst nicht zu kommen.(君は来る必要はないよ。)
② 【名詞 + zu】の定番
日常会話で登場する名詞のパターンは、主に以下の4つの表現が挙げられます。すべて ~ haben の形で使われます。
- Lust haben(気分がある)
Hast du Lust, heute Abend etwas zu trinken?(今夜何か飲む気分はある?) - Zeit haben(時間がある)
Ich habe keine Zeit, das zu tun.(それをする時間がない。) - Angst haben(不安・恐怖がある)
Ich habe Angst, einen Fehler zu machen.(ミスをするのが怖い。)
③ 【形容詞 + zu】の定番
文法的には多くの形容詞が使用可能ですが、日常会話では以下の3つのグループ(感情や評価)によく使われるものが集中しています。
「難易度」を表す
・einfach / leicht(簡単な)
・schwierig / schwer(難しい)
例: Es ist schwierig, Deutsch zu lernen.(ドイツ語を学ぶのは難しい)
「価値・感情」を表す
・wichtig(重要な)
・schön(素晴らしい)
例: Es ist schön, dich zu sehen.(会えて嬉しいよ)
「ルール・許可」を表す
・erlaubt(許可されている)
・verboten(禁止されている)
例: Es ist verboten, hier zu rauchen.(ここでタバコを吸うのは禁止されている)
ミニ練習(全5問)
学んだルール(zuの塊を文末に置くルール、分離動詞のルール)を意識して、[ ] 内の単語を正しい順番に並び替えて文を完成させてみましょう。
- Er vergisst immer, [ machen / seine Hausaufgaben / zu ].
(彼はいつも宿題をするのを忘れる。) - Ich habe Lust, [ zu / mitkommen / heute ].
(今日、一緒に行く気がある。) - Ich versuche, [ zu / Deutsch / jeden Tag / lernen ].
(毎日ドイツ語を勉強しようとしています。) - Es ist wichtig, [ zu / leben / gesund ].
(健康に生きることは重要だ。) - Hast du Zeit, [ zu / mit mir / essen ]?
(今夜私と一緒にご飯を食べる時間はある?)
🔑 解答と解説
- seine Hausaufgaben zu machen
解説: 目的語(seine Hausaufgaben)を先に置き、zu + 動詞の原形(zu machen)を必ず一番最後に配置します。 - heute mitzukommen
解説: 時を表す言葉(heute)を先に置き、一番最後に分離動詞のzu不定詞形(mitzukommen)を置きます。 - jeden Tag Deutsch zu lernen
解説: 「毎日(jeden Tag)」、「ドイツ語を(Deutsch)」を先に並べ、文末にzu lernenを置きます。 - gesund zu leben
解説: 状態を表す言葉(gesund)を先に置き、文末にzu lebenを置きます。 - mit mir zu essen
解説: 「私と一緒に(mit mir)」という情報を先に置き、文末にzu essenを置きます。
まとめ
- 意味は英語の to + 動詞(〜すること)と同じ
- zu の塊は文末に置き、手前にコンマ「,」を打つ
まずは自分の使いやすい「Lust haben, zu…(〜する気分だ)」や「Es ist wichtig, … zu〜(〜することは重要だ)」から、実際の会話や作文で試してみてください。
🚀 さらに表現を広げたい方へ(発展編)
基本の形がマスターできたら、次は以下の表現にもチャレンジしてみましょう!これらを使えるようになると、ドイツ語の表現力が一気にアップします。
- 「何か食べるもの(etwas zu essen)」
- 「〜するために(um zu)」「〜せずに(ohne zu)」などの応用表現
➔ 【zu不定詞発展編】
再帰動詞や、前置詞とのセット、過去形などと組み合わさっても、基本的なルール(zuの塊を文末に置く・分離動詞の間に挟む)は変わりません。
説明より実践で反復したい方はこちらの【とにかく反復シリーズ:zu不定詞編】で、さらに実践的な応用問題に挑戦してみてください!


