ゲーテB1の最終難関、Sprechen(口頭試験)。
A2までは「質問に短く答える」がメインでしたが、B1からは「自分の意見を論理的にプレゼンする」「ペアと対等にディスカッションする」という、一歩進んだ発信力が求められます。
「自分のドイツ語が通用するか不安…」という方も大丈夫。
試験官がどこを見て採点しているのか、その「公式の評価基準」と「配点の仕組み」をあらかじめ知っておけば、本番で焦らず確実に合格点を残すことができます。
今回は、B1・Sprechenの各Teilの具体的な内容と、合格するための採点ロジックをスッキリ解説します。
1. Sprechenの3つのTeilと試験の流れ
口頭試験は基本的に2人1組(ペア)で行われ、時間は約15分です。
最大の特徴は、試験直前に15分間の準備時間(メモ作成可)が与えられる点です。この時間をどう使うかが合否を大きく左右します。
各Teilの具体的なタスク内容は以下の通りです。
| セクション | タスク内容 | 試験の具体的な流れ |
|---|---|---|
| Teil 1 | 共同の計画(約3分) | 与えられたテーマ(例:病気の見舞い、パーティーの企画など)について、ペアと交互にアイデアを出し合い、最終的な計画を2人で作り上げます。 |
| Teil 2 | テーマについての発表(約5分) | 日常的なテーマ(環境、ネット、学校など)について、用意された2つの選択肢から1つを選び、約3分間のプレゼンテーションを単独で行います。 |
| Teil 3 | フィードバックと質疑応答(約2分) | パートナーのプレゼンを聴いて感想を述べ、1つ質問をします。また、自分のプレゼンに対する相手や試験官からの質問にその場で回答します。 |
💡 B1ならではの試験のポイント
A2との最大の決別は、Teil 2の「プレゼンテーション」です。 ここでは「テーマの紹介」「自分の経験」「母国の状況」「長所・短所」「結論」という5つの構成(型)を、論理的につなげて話す必要があります。
しかし、準備時間中にプレゼンの構成をメモに書き出せるため、「プレゼンを始める時の定番フレーズ」や「展開を変えるときの接続詞」をあらかじめテンプレート化して頭に叩き込んでおくことが、最大の攻略法になります。
2. 公式が定める「4つの評価基準(Kriterien)」
試験官があなたの話すドイツ語を採点する際、なんとなくの印象で点数をつけることはありません。ゲーテ公式が定めている、以下の「4つの評価基準」に基づいて厳密にチェックされています。
- 1. Erfüllung der Aufgabenstellung(タスクの達成度) 求められているタスク(Teil 1なら積極的な提案、Teil 2なら4つの構成要素の網羅、Teil 3なら適切な質問と回答)を、十分な量と内容でこなせているかをチェックします。
- 2. Kohärenz und Kohäsion(論理構成とつながり)
weilやobwohlなどの接続詞、deshalbなどの副詞を適切に使い、話の流れがぶつ切りにならず、スムーズで論理的な展開になっているかを評価します。 - 3. Wortschatz(語彙力) A2レベルの単純な単語の繰り返しではなく、テーマに応じたB1レベルの適切な語彙や表現をバリエーション豊かに選んで話せているかをチェックします。
💡 ここがポイント!「B1レベルの単語をたくさん暗記しなきゃ…」と身構える必要はありません。自分の中で使いやすいB1レベルの単語をいくつか(3〜5個で十分。多くなくていいです。)準備しておいて、適切なタイミングで使いましょう。
例えば、理由を言うときに Es gibt viele Gründe. ではなく、Es gibt verschiedene Aspekte.(様々な側面がある)と言い換えるだけでも十分です。試験官はそういう「キラリと光る語彙」をちゃんと聞いて、評価してくれますよ! - 4. Strukturen(文法構造) 副文の語順(動詞が文末にくるルール)や、枠構造、動詞の3格・4格支配、前置詞の格支配などを正しく使いこなせているかを評価します。
※なお、これら4つの基準とは別に、「Aussprache / Intonation(発音・イントネーション)」も独立した評価対象となり、相手にとって聞き取りやすい自然な響きであるかどうかが厳しく見られます。
3. 試験官の採点ロジックと「100点満点」の仕組み
B1試験は「モジュール制」を導入しているため、Sprechen単体で100点満点としてスコアが出ます。試験官は2名おり、それぞれのTeil(1〜3)と発音に対して、公式の評価シートに基づき点数を出していきます。
配点の比率は以下のようになっています。
- Teil 1(計画): 28点満点
- Teil 2(プレゼン): 40点満点
- Teil 3(応答): 16点満点
- Aussprache(発音): 16点満点
- 基準合計:100点満点中、60点以上で合格
実は Teil 1(共同計画)のベースは、A2の試験でやってきたことの延長線上にあります。「いつ・どこで・何を・誰が準備するか」を交互に提案する型はA2と同じなので、ここは手堅く高得点をキープできます。
そして、最も配点が高いのは Teil 2(プレゼン)の40点。その場の瞬発力が求められる対話とは違い、プレゼンは準備時間に「自分の勝ちパターン(5つの型)」をメモにすべて書き出すことができます。
つまり、事前に対策したテンプレート通りに話せば、最もコントロールしやすく、満点を狙いに行けるセクションなのです。ここでしっかり点数を稼ぐのが、賢い合格戦略です。
【合格ラインへの戦略】
文法や発音で多少ミスをしても、準備時間で作ったメモをベースに**「型通りに、沈黙せずに話し切る」**ことができれば、タスク達成度と論理構成のポイント(計68点分の中の大きな割合)を確実にキープできます。詰まってもいいので、沈黙だけは絶対に避けましょう。
問題文の意図を正しく見抜いて賢く解く「実戦戦略」と、配点の高い部分から確実に得点をむしり取る「配点側からの攻め方」。この両方を組み合わせることで、ブレのない確実な合格を一緒に目指していきましょう!
4. まとめ
ゲーテB1の口頭試験は、A2に比べて「論理的なスピーチ力」と「その場のやり取り」のハードルがグッと上がります。
しかし、配点の4割を占めるプレゼン(Teil 2)には15分間の準備時間があります。試験官が見ている「4つの基準」を意識しながら、あらかじめ用意したテンプレートに自分の意見を当てはめる練習を重ねれば、独学でも十分に60点以上の合格ラインを突破できます。
「具体的にどんなテンプレートを用意すればいいの?」「Teil 1のディスカッションで使える鉄板の受け答えは?」という実践的な対策については、以下の解説記事で合格のための具体的なフレーズ集を詳しくご紹介しています。
本番で「次なんて言おう…」と頭が真っ白にならないために、必ずチェックして何度も口に出して練習してみてください!👉 [[ゲーテB1・Sprechenのコツ(対策記事一覧はこちら)]]



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